自転車世界一周の旅~よってぃ絵日記(その1)

ロサンゼルスを出発してカリフォルニア海岸沿いの道を南下。サンディエゴからメキシコのティファナに入った。人生で初めて陸路で国境を越えた。

空気が変わった。風景が一気に変わった。なんというか、視界の色が変わった。空気の密度も変わった気がする。なんとなく濁ったというか、霞んだというか、それまで透き通っていた空気が、なんとなく霞がかったように見える。町の中心広場には露天もたくさん出ていた。やたら人が歩いていて、ガラスのないボロ車が走り、やたらどこでも音楽がガンガン鳴っていた。真っ白に輝く高層ビルが聳えていたサンディエゴとかなり対照的だ。

はるか彼方に、巨大なバンデーラ(メキシコ国旗)がゆっくりと風に揺れていた。ああ、メキシコに入ったのだ。この後、数々の国境を越えていくことになるのだけど、これほど「こちら側」と「向こう側」で風景がガラッと変わる国境はその後もなかなか無かった。

まずは宿を探そうと町の中に入り、さらに衝撃。もうこの町では英語が通じなかった。いや、レストランやお土産屋では英語は使える。しかし、1泊10ドル以下のボロ宿ではスペイン語オンリーだった。「今夜、部屋は空いてるか?」「1泊いくらか?」こんな簡単なフレーズさえ使えない。料金交渉しようにも、数字さえスペイン語で言われる。これは困った。「地球の歩き方」の後ろに付録のようについているスペイン語ミニ会話集が役にたった。

1999年に始めた自転車世界一周の旅。日本を出発して1週間がたっていた。

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