夏のしま旅~似島ツーリング

夏のしま旅~似島ツーリング

広島から日帰りツーリング

最近、すっかり近くの島旅にはまっているスタッフ吉岡ですが、この週末は似島に行ってきました。広島の宇品港から船に乗り込むと目の前に見えている島です。航行時間わずか20分。乗船券はターミナルで売っておらず、船内のスタッフに現金を渡すだけ。乗船券そのものがない、本当に「ちょっと対岸に渡る」感覚のプチクルーズです。

広島港を出ると目の前に「安芸小富士」が迫ってきます。広島市中区に「富士見町」という地名があるのは、その昔、そこにあった橋から見るとこの安芸小富士が綺麗に見えたからその名前が付いたそうです。似島という地名も「富士山に似た島がある」から似島となった説が有力だとか。などと船内にあるパンフレットを見て、フムフム頷いているうちに港に到着。

似島は日本のバウムクーヘン誕生の地でもあります。第1次世界大戦の後、捕虜としてドイツ人が連れてこられました。その中の1人にカール・ユーハイムさんがいました。彼はもともと中国で洋菓子店を経営していたそうですが、似島に連れてこられてからは捕虜仲間たちのためにバウムクーヘンを焼いていました。それが日本で最初に焼かれたバウムクーヘンだそうです。ときは大正6年。その後、大正8年に日独親善のため、広島県物産陳列館(現原爆ドーム)で開かれた技術工芸品展覧会でユーハイム氏は日本人に初めてバウムクーヘンを披露したそうです。昨年はその日からちょうど100周年とのことで、広島市内の洋菓子店は様々なイベントでバウムクーヘンを売り出していました。

さて、今回のツーリングの目的は登山でした。安芸小富士、標高わずか278m。低い山ですが、急斜面をほぼまっすぐに登っていく道のため、意外と道は険しく、いい運動になりました。フェリーが着岸する桟橋が登山口になっており、約30分で山頂に着きました。山頂付近からは瀬戸の絶景が望めます。すぐ近くに宮島や江田島。広島市街地もすぐ近くに見えます。

下山してランチタイム。島では貴重なお食事処「似島倶楽部」さんでシーフードパエリアをいただきました。

午後はゆっくり島を一周しました。島の北半分は軽トラがなんとか通れるくらいの細い道。休日は島のレンタル自転車で周回している子供たちもいますので、ゆっくりのんびり走ります。一周約10km。ゆっくり走っても20分くらいで島を一周できます。

ときどき、小さなビーチがあります。誰もいないビーチに夏の終わりを感じました。

市内に戻る船を待ちます。この時間もけっこう好きです。

帰りのフェリーは同じ似島の反対側、学園桟橋にも立ち寄りました。接岸時間わずか15秒?ロープを掛けることもなく、船は波に揺れた状態のまま、地元の軽トラやスーパーカブが乗り込んできて、一瞬で離岸。慣れたものです。なんか東南アジアみたいな風景だな、と思いました。

そして広島市内へ。今回もいいプチ旅でした。